映画『ファウンド』

 久しぶりに映画を観たので感想を。

 「僕の兄は、クローゼットにXXを隠してる。」

 キャッチコピー、上手だよね。予告編の段階で既にだいぶハードなスプラッター描写はあるけど、終始流れてる美しげなアンビエント・ミュージックとか、風景の淡い光のタッチとか、兄弟が夕陽の草むらで抱き合うシーンとか、ミニシアターでよく流れてるアトモスフェリックなヒューマンドラマみたいな編集じゃん?

 予告編だけ観てもよくわからないしスプラッターにアートをミックスしたような映画?と思いつつ観ていると、実際に中盤くらいまではダラダラ進むし、おおむねそんなような感じなんだけど、終盤はひたすら凄惨な『セルビアン・フィルム』ばりの地獄絵図。いや、あそこまでハードじゃないけどそれは比較対象が悪いだけであってこれも普通にタガ外れてるし、マイルドなスプラッターだと思って観ているとあっさり一線を越えてモラルのあっち側に行ってしまう。

 いろんなところで「青春映画」だの「兄弟愛」だののレビューもあって、まあなんというか間違ってはいないけどかなりミスリード気味ってのが正直なところで、基本的にマジモンのスプラッター映画なので、ホラー愛好家くらいしか楽しめない(というか、耐性があっても決して"楽しい"映画ではない)ので、耐性がないとかカルト映画に興味のない向きは手を出さない方が無難だね。

 序盤のミニシアター映画のような雰囲気と、終盤の地獄絵図のコントラストがハンパなく強烈でカルトな支持を得ることは想像に難くない。ちょっとだけネタバレすると中盤にとあるギミックが用意されていて、それがラストの凄惨さを"想像"させるような作りになってるんだよね。ストーリーは取って付けたようなもんであってないようなものなんだけど、その辺はめちゃくちゃ計算高いアイデア映画で、すごくよくできた映画なのがまた腹立つんだよ。

 ただただ不快なだけの映画だからもう二度と観ないけどね。

 あと、これTSUTAYAだとノーレーティングじゃなかった? なんの準備もなくコレ観ちゃったらほんとイヤだなあ。